10年落ちの中古車の燃費は悪くなっているというイメージを持っており、燃費を気にして購入を見送る方もいます。
しかし、適切に整備されている中古車は新車と比較しても大きく燃費が落ちるわけではありません。
本記事では、10年落ちの中古車の燃費や購入を検討する際のポイント、おすすめのモデルについて解説します。
中古車の購入を検討している方は、本記事を参考にしてみてください。
10年落ち中古車の燃費とは?驚くべきポイントを解説
10年落ちの中古車の燃費は新車と比較して悪化していると考えている方も少なくありません。
ここでは、燃費の基礎知識や10年落ちの中古車の燃費について解説します。
燃費とは?
燃費とは、自動車が一定の距離を走行するために消費する燃料の量のことです。
自動車の燃料効率を表す重要な指標であり、車両がどれだけ燃料効率が良いかを示します。
燃費が良いほど、少ない燃料で長い距離を走行できることを意味し、環境への影響が少なく経済的です。
ちなみに、燃費には「カタログ燃費」と「実燃費」の2種類があります。
カタログ燃費は、自動車メーカーがカタログや広告に記載する燃費の数値です。
国が定める特定の試験条件下での測定に基づいています。
一定の条件下で測定された数値であるため、カタログ燃費は実際に走行した際の燃費とは一致しません。
そのため、あくまでも参考として捉えておくようにしてください。
一方で、実燃費とは、実際の運転状況で計測される燃費のことです。
日本自動車工業会(JAMA)によると、実燃費はカタログ燃費よりも2~3割程度低くなることが多いです。
実際の運転環境、エアコンやライトなどの電装品の使用、運転方法など、さまざまな要因によって燃費が変動するためです。
また、実燃費は、ドライバーの運転習慣や道路状況、気象条件などによっても左右されます。
このように実燃費はカタログ燃費よりも参考になる数値です。
中古車の購入を検討するならカタログ燃費だけでなく、実燃費も確認するようにしてください。
中古車の燃費は整備されていれば悪化はしない
一般的に、中古車、特に10年落ちの車の燃費が新車時と比べて著しく悪化しているというわけではありません。
同じ車種であれば、新車時と同じ程度の燃費性能を維持することが可能です。
そのため、定期的なメンテナンスが適切に行われている中古車であれば、燃費性能は新車時と大差ないと言えます。
エンジンや排気系統、燃料系統などの状態が良好で、適切なオイル交換やエアフィルターの清掃が行われていれば、燃費は十分に維持されるでしょう。
モデルチェンジしていると燃費に差が出るケースがある
10年の間に車種がモデルチェンジしている場合、新しいモデルの方が燃費効率が良いことが多いです。
自動車メーカーは常に燃費効率の向上を目指しており、新しいモデルではエンジン技術の進化や軽量化、空力性能の改善などによって燃費が改善されています。
そのため、モデルチェンジを経た新しい車種と比較すると、10年落ちの車では燃費性能に差が出る可能性が高いです。
しかし、これは車種やモデルによって異なるため、具体的な比較を行うようにしてください。
10年落ち中古車で燃費が良い車種ランキングTOP5
10年落ち中古車で燃費が良い車種ランキングを下記の表にまとめました。
車名 JC08燃費
・ダイハツ ミライース 30(km/L)
・スズキ ワゴンR 27(km/L)
・ホンダ フィット 25.2(km/L)
・日産 ノート 24(km/L)
・トヨタ シエンタ 17.2(km/L)
参考:カーセンサーnet
燃費の良い10年落ちの中古車を購入したい方は上記を参考にしてみてください。
燃費の良い中古車を選ぶ際のポイント
燃費の良い中古車を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを理解しておくことが必要です。
ここでは、燃費の良い中古車を選ぶ際のポイントについて解説します。
実燃費で比較する
中古車を選ぶ際、カタログ燃費だけではなく実燃費にも着目することが重要です。
実燃費とは、実際の運転状況において車両がどの程度の燃料効率を示すかを表す数値を指します。
カタログ燃費は理想的な条件下で計測されたものであり、実際の運転では異なる結果が出ることが一般的です。
実燃費を知るためには、実際にその車を運転している現オーナーからのフィードバックや、オンラインフォーラム、自動車レビューサイトでのユーザー体験を参考することをおすすめします。
実際のオーナーからの直接的な経験談や、燃費を記録しているWebサイトのデータは、カタログ上の数値よりも実際の使用状況をより正確に反映しています。
このため、燃費の良い中古車を選ぶ際には、カタログ燃費と実燃費の両方を考慮し、自分の運転環境や習慣に最も適した車両を選ぶことが重要です。
ハイブリッド車や軽自動車を選ぶ
燃費を最優先する際、ハイブリッド車や軽自動車の選択は非常に効果的です。
ハイブリッド車は、ガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせたシステムを利用しており、この両方の利点を活用することで、従来のガソリン車に比べて燃費性能が大幅に向上します。
特に市街地での走行や頻繁な停止・発進が多い状況では、電気モーターの効率の良さが際立ち、燃料消費を抑えることが可能です。
一方、軽自動車はその小型軽量な設計により、燃料効率が良いという特性があります。
軽量な車体はエンジンへの負荷を減らし、その結果、燃料消費を抑えることが可能です。
軽自動車は一般的にエンジンも小さいため、必要な燃料量が少なくなり、都市部や郊外での日常使用において燃費の良さを実感できます。
このようにハイブリッド車と軽自動車は、燃費を重要視する消費者にとって理想的な選択肢です。
燃料コストの削減だけでなく、環境への配慮を考慮した場合にも、これらの車種は優れた選択と言えるでしょう。
新しいモデルの車を選ぶ
中古車を選ぶ際には、可能な限り新しいモデルの車を選ぶことをおすすめします。
自動車の技術は絶えず進化しており、新しいモデルの車は、古いモデルに比べて一般的に燃費が良い傾向にあります。
最新のモデルでは、エンジンの効率を高めるための技術的な改良が施されていることが多く、これにより燃料消費が減少し、より環境に優しい運転が可能です。
同じ10年落ちの中古車であっても、燃費を重要視するなら新しいモデルの車を選ぶようにしましょう。
10年落ちの中古車の購入を検討する際に気をつけるべきポイント
10年落ちの中古車の購入を検討する際に以下のポイントに気をつけることが重要です。
ポイントに気をつけることで、より良い中古車を購入できる可能性が高くなります。
ここでは、10年落ちの中古車の購入を検討する際に気をつけるべきポイントについて解説します。
走行距離を確認する
走行距離の確認は、中古車を選ぶ際に非常に重要なポイントです。
一般的に、車は年間約1万km走行するとされており、10年落ちの車であれば、目安として約10万kmの走行距離が考えられます
走行距離が多い車は、エンジンやトランスミッションなどの主要部品の摩耗が進んでいる可能性が高いです。
しかし、適切にメンテナンスされている場合、多少の走行距離が多くても問題ないケースもあります。
定期的なオイル交換、部品の点検と交換など、適切なケアがなされていれば、車両は長持ちします。
一方で、走行距離が非常に少ない車も注意が必要です。
走行距離が少なすぎる車は、長期間適切な運用がなされていない可能性があります。
長期間使用されていない車は、バッテリーの劣化、タイヤの硬化、各種オイルや液体の劣化など、潜在的な問題を抱えているケースが多いです。
したがって、10年落ちの中古車を選ぶ際には、走行距離だけでなく、その走行距離に見合った適切なメンテナンスがなされているかどうかを確認することが重要です。
購入を検討する車のメンテナンス記録や履歴をチェックし、必要に応じて専門のメカニックによる詳細な検査を行うことをおすすめします。
修理歴やメンテナンス状況を確認する
車を購入する際は、修理歴の確認も重要です。
車に「修理歴あり」や「修復歴あり」と表示されている場合、これは過去に車体の骨格部分を修復したことを意味します。
骨格部分に損傷があると、修理後も運転性能に問題が生じる可能性がありますので、注意が必要です。
車の骨格部分は、通常の運転では容易には損傷しない箇所です。
この部分が損傷しているということは、強い衝撃を受けたことを示唆しています。
したがって、修理歴や修復歴がある車は、過去に事故に遭遇した可能性が高いと考えられます。
10年落ち中古車の燃費を向上させるテクニック
10年落ち中古車の燃費を向上させるには、いくかのテクニックを押さえておく必要があります。
ここでは、10年落ち中古車の燃費を向上させるテクニックを紹介します。
メンテナンスによる燃費向上
10年落ちの中古車であっても適切なメンテナンスを実施することで燃費を向上できます。
具体的には以下のメンテナンスです。
エンジンオイルの定期交換
エアフィルターの点検と交換
タイヤの空気圧のチェック
上記のメンテナンスを行い、車の状態を適切に保つことで燃費を向上させることができます。
運転テクニックによる燃費向上
10年落ちの中古車であっても運転テクニックによって燃費を向上できます。
加速時にはゆっくりと均等に減速時には早めにエンジンブレーキを使用する
高速道路などで可能な限り一定の速度を保つ
信号待ちなどで長時間停車する際は、エンジンをオフにすることで無駄な燃料消費を抑える
運転する際は上記のテクニックを実施して燃費を抑えるようにしましょう。
中古車燃費を検索するおすすめサイトとアプリ
中古車の燃費を簡単に確認する方法としてWEBサイトやプリ確認する方法があります。
例えば、WEBサイトでは以下のようなサイトで確認が可能です。
カーセンサーnet
グーネット
e燃費
みんから
上記の「e燃費」は、実燃費を確認することできます。
また、グーネットのアプリを利用することで購入を検討している中古車の燃費を確認することが可能です。
このように事前に購入を検討している中古車の燃費を確認するようにしてください。
まとめ
10年落ちの中古車の燃費は必ずしも悪くなっているわけではありません。
中古車の燃費は適切なメンテナンスと車の状態に大きく依存します。
新しいモデルの方が燃費が良い場合もありますが、10年落ちの車でも適切なケアがなされていれば、十分な燃費性能を維持することが可能です。
本記事では、10年落ちの中古車の燃費や購入を検討する際のポイントについて解説しました。
中古車の購入を検討している方は本記事を参考にしてみてください。